消費税が8%になって好き家が値下げでコカコーラは値上げこの差は?


四月から消費税が8%になり、駆け込み購入で家電価格が上昇しています。増税前の家電購入は損をするという事は以前にお伝えしましたが、そんな中、吉野家は4月から値下げを行なうと発表しました。そして飲料業界のトップであるコカ・コーラは自動販売機での10円値上げ。この差は一体どこから生じるのでしょうか?原価と人件費?いえ答えはもっと別の場所にあるように思います。コカ・コーラと吉野家の違いを少し考察してみます。

コカ・コーラの戦略はあくまでもイメージ重視


コカ・コーラのイメージってクールでカッコいい。飲み物の中では完全にブランド化しています。以前カンブリア宮殿の密着取材にてコカ・コーラの経営方針や展望が少し見えました。コカ・コーラが2020年までに販売実績を2倍にする戦略が凄いという以前に記載した記事を合わせて読んで頂ければ幸いです。

ハッキリ言ってしまえばコカ・コーラと吉野家ではコーラの方が原価が安いと予想出来ます。では今回の増税でなぜ10円アップしないと駄目なのか?それはイメージ戦略が大きく関係しているように思います。日本全国の中でコカ・コーラの自動販売機が圧倒的に多い。10円値段を上げれば離れる消費者は多いとは思います。隣に100円の自動販売機があればそちらを購入する方も多いでしょう。しかし、コカ・コーラが守り続けている圧倒的なイメージ戦略。

他社が値段を据え置きにしたら最大手でも厳しいのでは?

今回の増税で他社が値段を据え置き、一時的に消費者が離れても最終的には10円値上げした方が利益は延びると推測しているから?コカ・コーラは値段が高く、今やブランドになっています。コカ・コーラが値下げを行なった瞬間からブランドイメージは崩れていきます。

コンビニでアルミ缶に入った100円で500ml入ったお徳なコカ・コーラとペットボトルに入った148円のコカ・コーラ。(値段は私が住んでいる地域の場合)置かれている場所が明らかに違いますよね。アルミ缶の方は目線よりかなり上に陳列されているが、ペットボトルは目線のど真ん中の位置に陳列されています。つまり、48円高くても消費者はペットボトルに入った商品が欲しくなるのです。もちろん一気に飲まなくても良いからという理由で購入する方も多いでしょうが、何となくペットボトルの方が正規品のような気がして買ってしまうという人も多いのでは?



この三種類を並べてみた時に、ペットボトルと350mlアルミ缶は正規品で、+150mlと書かれた方はちょっと偽者っぽい。もちろん偽者ではなく本物です。実際にアマゾンのランキングでもコカコーラゼロなどの商品を除き、純粋なコカ・コーラだけで見ると、1位が1.5Lのペットボトル2位が500mlのペットボトル3位が350mlのアルミ缶。そして500mlのアルミ缶という順位になっています。+150というデザインになる事でお得感は出るのですが、それと同時に安っぽさが出てしまうのは気のせいでしょうか?恐らく狙ってコカ・コーラはこのデザインにしているのだと思います。

コカ・コーラの自動販売機で値上げをするという事は、ブランドイメージを確保するという事と同じに思います。当然味は補償されている。誰もが1度は味わったコカ・コーラの味。ペプシでもコーラでもなく、コカ・コーラの味。120円据え置きの値段で販売されている自動販売機と、130円に値上げされた自動販売機が2つ同時に並んでいる。外は真夏の日差しで喉がカラカラ。10円の差だけど、10円プラスする事で失敗はなくなる。確実にあの味を楽しむ事が出来る。どちらを選ぶだろうか?

もちろん味に自信があり、受け入れられているからこそ勝負できる事だが、コカ・コーラが値段据え置きで、他社が値段を上げるなんて事は絶対に避けないと駄目なのだ。コカ・コーラの方が安いじゃん!というイメージを消費者に持たれてしまうのは絶対に避けなければならない。映画や広告などに多額のお金をかけ、個人・個人の中にカッコいいイメージを持たせた戦略の勝利だと思う。そしてもちろんコカ・コーラの魅力的な味があってこそ生せるワザ。

好き家は圧倒的なブランドよりも満足度


4月からの増税に伴っての価格に対して好き家ホームページではこのようにアナウンスされた。
株式会社ゼンショー(代表取締役社長:小川賢太郎 本社:東京都港区)が展開する牛丼チェーン「すき家」では、2014年4月1日の消費税率の引き上げに伴い、牛丼並盛の販売価格を現行の消費税込み280円から本体価格250円(消費税込み価格270円)に改定させていただきます。
すき家は全国に1,980店舗(2014年2月末現在)を展開しており、安全で美味しい牛丼をご提供しています。
 http://www.sukiya.jp/news/2014/02/20140227.html


本体価格を下げ、消費税は上がるけど以前よりも安い値段で食べれます。という事になったのだ。先ほどのコカ・コーラと全く違う点としては、商品イメージよりも満足度で勝負しているという事。サラリーマンであれば日々の昼食代は出来るだけ下げたい。お弁当・コンビニ・定食屋。選択肢はいくらでもあるが、500円は必要となる。そんな選択肢の中に登場するのが牛丼。300円前後でお腹も満たしてくれ、肉も食べれるという満足度。私も学生時代には毎日のように牛丼を食べたが、吉野家・好き家・松屋。この三つで悩む。昔は「牛丼はやっぱり吉野家でしょ」ってのがあったが、価格競争と三種類のチーズ牛丼など斬新なメニューで一気にトップ争いに加わった好き家。

昼食はコカ・コーラと違い、絶対に食べないといけない。出来るだけ値段は抑えたい。だけど満足度は欲しい。このバランスが凄く重要になってくる。ブランドイメージなどと言ってられない。ブランドイメージという意味では吉野家が海外進出を何年も前から果し、「YOSHINOYA」としてのイメージが定着している。飲食業界のデフレ最先端を走っているとも言える好き家だが、今回の値段設定は個人的気に成功すると思う。好き家の魅力は豊富なメニューにあるので、好き家に入店するキッカケを牛丼で作り、いざテーブルに座ってみると違うメニューも食べたくなる。これが出来るからこそ値下げに踏み切れたのかもしれない。

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